昨日1月23日は旧正月。
この日、早朝の気温も手持ちの温度計で最低気温ー6℃。
吹雪模様の天候下、 りんごの里「津軽鬼沢」では、約350年以上の歴史を刻む、
津軽伝統芸能の一つ「鬼沢裸参り」が行われます。
毎年、旧正月に行われる「鬼沢裸参り」。
村人は、五穀豊穣を祈願し、威勢よい男衆は「氷水」を浴びる。
そして、丹精込めて織り込んだ「しめ縄」を奉納する「しめ縄奉納・鬼沢裸参り」。
男衆が氷水に入り身を清める際に、その身を一緒に清め洗う氏子がいます。
その氏子が着る紺色の法被(はっぴ)の中心には、大きく「卍」の文字が印されています。
これは弘前市の市章でもありますが、鬼沢に由来する鬼伝説の鬼神様が、
その手にもつ旗に印された「卍」から由来するものとして知られています。
現に鬼神社の本殿前鳥居には「卍」の文字が残されています。
何代にもわたり、男衆の身を清めてきた非常に歴史深い「木樽」。
現場でみると、威風堂々とした雰囲気を感じます。
地元の幼稚園、保育園の小さな子から、
代々この地を見守ってきたお年寄りの方々まで、その開始を皆待ちわびます。
そして、始まった津軽鬼沢伝統芸能「鬼沢裸参り」。
鬼神社境内の社務所から、気合みなぎる男衆が次々と走り出してきます。
気合みなぎる男衆の雄たけびと、
大勢の観衆で賑わう喝采とともに、H24年度の鬼沢裸参りが幕を開けました。
各報道機関の方々から、
大勢の観衆に囲まれる境内の風景に圧倒されます。
五穀豊穣を胸に、男衆は高々と掛け声を掛け合い、
気合とともにその身を「氷水」で厳しく締め合います。
大勢の観光客と村内の氏子らが、
それぞれの「歓声」と「どよめき」を上げ、鬼神社境内は最高潮に盛り上がります。
鬼沢に伝わる「お囃子」が、祭り独特の雰囲気を盛り立て、
男衆の「氷水」が終盤にさしかかる時、村内氏子らが「大しめ縄」の準備に取り掛かります。
お祭りの最中、鬼神社本殿となりでは、
津軽に古くから食される「けの汁」が無料で振舞われていました♪
体温まり、心ホットする津軽の冬季限定の伝統料理。
本当に美味しかったです♪♪♪
お祭りも終盤にさしかかり、
「しめ縄奉納行事」が始まります。
鬼神社を中心に、鬼沢村内には、末広がりに10の神社が存在します。
その鬼沢村内に点在する10の神社へ「しめ縄」を奉納するため、
男衆から村人氏子、地元小学生らが各神社の旗を持ち、村内を練り歩きます。
村内のお母さん方々が「サイギ、サイギ〜♪」という、
「お山参詣の祝詞」が聞こえ始め・・、
次々と氷水を浴び身を清めた男衆が、
五穀豊穣、家内安全を祈願した「しめ縄」を担ぎ上げ、
村内にある10の神社へ「しめ縄」を奉納します。
村内に響きわたるお囃子の音色とともに、
伝統の深さと村内に350年以上前から伝わる、
「しめ縄奉納・鬼沢裸参り」が幕を閉じます。
角の無い優しい鬼として村人から慕われている鬼神社の鬼神様。
その名の通り、境内本殿には、鬼の「ノ」(つの)をとった大額が祀られています。
農耕の神として、古くから村人に親しまれ、地名にその名を残すほど歴史深い鬼神社。
毎年、旧正月に行われる「鬼沢裸参り」は、
歴史深く言い伝わる鬼神社の由来と、
その名を守り伝えていく村人らの決心で支えられているのだと、改めて感じ得ます。
津軽鬼沢伝統芸能〜H24年度・鬼沢裸参り〜でした。
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