寒さ舞う津軽は鬼沢。
昨日3日、ここ鬼神社にて、
豊作を祈願し、作柄を占う七日堂祭が行われました。
七日堂祭は、六つの行事により成り立ち、
厄をはらい、その年の豊凶を占う行事が多彩なのが特色です。
また、毎年、旧正月二十九日の例祭を期して行われる、
無形民俗文化財として国の指定を受けています。
七日堂祭御行事のはじまりである、
「神官祝詩」(しんかんのりと)が始まりました。
歴史深い大太鼓の重厚な音と、
静寂さを際立たせる笛の音色が、
古き時代より伝わる伝統行事として、貴重な例祭と感じられます。
第2の御行事である「御神火(ごしんか)行事」です。
春夏秋冬を表したろうそくに火をともして占う行事になります。
「火石」により、ろうそくに火をともすまでの過程は、
その年の自然の流れと豊凶の行く末を表すそうです。
第3の御行事「御柳(おんやなぎ)行事」です。
多数のお札がついた柳の枝を振り下ろし、
お札と柳の落ち具合からその年の豊凶を占うそうです。
氏子の掛け声と同時に柳の木が周囲に振り回され、
「ドスンッ」という鈍い音と同時に、お札の落ち具合を確認します。
続いては、第4の御行事「御寶印(ごほういん)行事」になります。
この行事は、一年の豊凶を占う行事と同時に、
「厄をはらう」という、津軽は一帯の豊作を祈願するものです。
静寂の中、氏子をはじめ、
七日堂祭に訪れた人々にも、厄をはらう神事が行われます。
第5の御行事「三拍子(さんびょうし)行事」になります。
神官の掛け声とともに、氏子が一斉に立ち上がり、
豊作祈願を行います。
農耕の神「鬼神様」が手にするような、
大型の農具を手にした氏子らが、
威風堂々たる掛け声でその年の作柄や天候を判断します。
最後の御行事「早稲・中稲・晩稲(わせ・なかせ・おくせ)行事」になります。
大人でもやっと持てるような、
大きな餅に米粒を乗せ、その付き具合をみる行事になります。
餅に付いた米粒の付き具合から、
今年の作柄は豊作型と占われました。
全ての行事が終わり、占いの結果が期待通りの豊作型と知ると
氏子をはじめ、住民らは安堵の表情を浮かべ期待を膨らませていました。
鬼沢の伝統行事「七日堂祭(二十九日堂祭)」は、
農耕の守護神である「鬼神様」を奉り、豊凶を占う、
古き時代からの貴重な例祭として伝わっています。
津軽鬼沢伝統行事〜鬼神社・七日堂祭(二十九日堂祭)〜でした。
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